中年 営業業務のブラックボックス化に悩む

自分が会社に入った時はまだ個人にパソコンがなく、机の上は書類と灰皿が置いてある殺風景な感じだった。数年してからディスクトップのパソコンが上司や年長者へ支給され、年功序列か?理不尽だなあと不満を漏らす前に自分にもパソコンが支給されて少し喜んだ覚えがある。

すでにwindows95が導入されてから数年経っていたのでパソコン自体は珍しくなく、当時は月次用の電算用パソコンや経費精算用のパソコンは部署に配置はされていた。

Windowsが何なのかよくわからいまま生活していたので、世の中のIT化には完全に乗り遅れた訳だが、数年して特別な画像やチャットなどオモシロ機能に特化して活用したのはいい思い出である。

そうこうしている内に、ノートパソコンや携帯、スマホが導入されたが仕事の内容自体は少しエクセルの使用方法が高度になったり、パワーポイントを使って説明する場面が多くなったりなど基本的なアナログな仕事の流れは変化していない。

このアナログな仕事とは、顧客の要求事項をわかりやすく翻訳して、それを自社の人間にやらせるための会議を開き、解決までの道のりを示すといった、人と人の業務を繋ぐということである。

営業部門なので、顧客の前面に立つのは仕方がないことなのであるが、顧客の要求事項をいちいちかみ砕いて社内に展開する手間が無駄な作業である。

顧客の要求事項を事前に顧客と交渉して、当社に優位な条件に持っていったり、顧客の要求を盾にして社内への自分の影響力を強めたりなどをしていることもある。いわゆる顧客と自分の関係や交渉内容をブラックボックス化しているのである。

これが営業の醍醐味だという先輩もいたが、この営業のフィルターを通して営業が前面で事前の調整をしてしまうことで、さらに営業と社内の温度差が開いてしまっているのである。

これに気が付かずに顧客の要求をこねくり回して、社内への影響力を強めていては会社が危機に瀕した時に本当の情報が伝わらずに判断に狂いが出てしまうことがある。

会社組織であれば、俗人的な業務を恐れて適切な人事ローテーションをするのであるが、そんなに優秀な人材がいて、自由に人事ができる会社がそうあるとも思えない。

このブラックボックスは見える化の対義語であるが、やはり日本の俗人的な業務にはやはり徹底的な見える化が必要である。そうすれば業務が分かりやすくなるし、改善する箇所もわかる。さらには他人にその業務を任せることが容易になるので、まさに働き方改革になるはずだ。

 

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