「探偵!ナイトスクープ」2代目局長を19年務めた西田敏行さんが引退を表明された。
関西にいるし、時々番組をチラ見するので少し気になっていた。本音としては局長より「秘書」の方が気になる。2代目の岡部まりさんは絶妙でよかった。
ところで「西田局長、引退の理由は!?」みたいにもったいぶっていたのでネットで調べてみた。
ネットで見る限りでは、西田さんを忖度した番組つくりのため、番組の内容が偏ってしまい面白みに欠けるようになったため、引退することにしたようだ。
その西田さんを忖度するというのは、どうやら「感動系」のネタを多めにすることだったようだ。
視聴率もよくなかったのかもしれないが、先代上岡さんは12年務めたので老害とは思わないが、そろそろ潮時だったのかもしれない。御年71歳。
「ナイトスクープ」フリークではないので全体は把握していないが、何回か拝見した時には確かに、問題が解決して西田さんが涙を流している場面に都度遭遇はしている。
番組のコンセプトはよくわからないが視聴者に寄り添った、探偵局員の芸人と関西人依頼者のやり取りの面白さがあったと思う。
探偵局員の芸人が関西人の一般人依頼者と面白おかしく課題を解決しながら芸人が一般依頼者の面白さをいかに引き出すかがキモだったように思う。
そういう意味では探偵局員が引っ張て来た番組かと思ったが、どこからか西田さんを涙させることが目的になってしまったようだ。
西田さんもわざと「感動泣き」をしていたか分からないが、それが良かれと番組の方向が気が付かないうちに動いてしまったのだろうか。
組織である以上、利益を得るために方向性を都度確認してPDCAを回していくことになるのだが、これだけの長寿番組となると番組自体に「命」というか「意思」が宿ってしまうのかもしれない。
長寿であるからこそ「ネタ」切れしてしまい、面白さではなく局長をいかに泣かせるかという方法性に自然と傾いたのかもしれない。
組織と言うのはやはり怖いもので、小さくても周りのステークホルダーに影響されて身動きができなくなってしまい時間がたてばたつほどに組織がきちんと活動できなくなっていくようだ。
松本人志さんが新局長となるが、局長が中心とならないように、探偵局員がオモシロおかしく番組を進めていけるように意識改革をしていくのだろうか。松本さんがよいカンフル剤になればいいと思う。上から目線で申し訳ないが。
初代上岡さんが追及した「乾いた笑い」だけが正解ではないと思うので、探偵局員や秘書を入れ替えたり新鮮な血でぜひオモシロ番組を継続して欲しい。