長距離飛行機:平民エコノミーは映画をアホのように見て疲労し、エグゼクティブはビジネスでしっかり休息を取るらしい。

昨年はアメリカに出張で都合3回行った。飛行機は当然エコノミー。

18年前に出張した以来となる訪米で久しぶりでいきなり立て続けに3回行ったことになる。

まだまだ下っ端なので出張に行く前の準備(出張目的計画、飛行機、ホテル、移動手段の手配など)も面倒だし、行ったら行ったで大抵面倒な宿題をもらうことになる。

できるだけ遠くには仕事ではいきたくない。理由をつけて避けてきたのだがさすがに3回は断れなく行くことになったのである。

 

3回のうち2回は定期訪問のようなもので比較的楽であったが、残りの1回は取引上のトラブルで仕方なく北米に出向いてFace to Faceの打合せであった。

わざわざ北米に行ってまで後ろ向きの打合せをしたのである。お互いが譲れない主張をぶつけ合うし、言語が異なる上に先方はお客という圧倒的立場の違いがあることからストレスフルな出張であった。

ところでアメリカに入国する場合は事前に「ESTA」の取得が必要であったり、セキュリティーが厳しく、入国にお時間がかかると聞いていたので余計に行くのが億劫で緊張もしていた。

最初の2回はアメリカ出張経験のある英語の分かる人間と一緒だったので安心であったが、最後は単独での移動だった。

しかもアメリカ国内の飛行機移動(乗り継ぎ)もあり不安が多く中年にはストレスのかかるものであった。

乗り継ぎ時間が短く最悪次の便に変える覚悟であった。帰国したら旅行会社に文句を言ってやろうと意気込んでいたが結果問題なく間に合ってしまった。

 

ところで飛行機での移動中はアホみたいに映画鑑賞をするが、やはりアメリカハリウッド映画の完成度は高く見る事が圧倒的に多い。(邦画もキレイな女優なら見るが・・)

派手なアクション系は正義が逆境に陥りながら友情で勝つ内容も悪くはないが時々ヒューマンドラマ系も息抜きでみることがある、その中でもハリウッド物は「人種」や「人権」を扱った映画が必ず一定数あるようだ。

先日飛行機で「LUCE」と言う題名の人種系映画を見た。

機内の冊子には人種問題と記載されながら「サスペンススリラー」とよく分からないうたい文句が出ていた。

内容は紛争地域で育った黒人少年兵をアメリカ夫婦が引き取って育て上げたが、優秀な高校生となったその青年の過去や黒人であることによる周囲の変化と本人の資質を見事に描いていた。

個人的には年をとってもキレイなナオミ・ワッツも出演していて見応え充分であった。

アメリカの人種問題の根の深さを理解するいい機会になった。日本にも差別問題は色々あるがあまり浮き彫りされない。日本の差別問題とアメリカの黒人問題を比較は出来ないがそのような問題が社会の根底にある事を認識するのは海外出張や旅行に行くのであれば大事なことと思った。

 

 

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