「中年の危機」の一般的な捉え方。精神的な弱さは悪なのか?

・一般的な「中年の危機」の捉え方

「中年の危機」についてネットで検索すると色々引っかかってきます。

女性を中心とした「中年の危機」の記載が多いように感じるのは女性のネット検索の方が多いからかもしれませんが、どれもそんなに深刻な症状ではない雰囲気の書き方です。

実際に「中年の危機」に罹患する人が多かったのしても、気が付かないうちに回復できる優秀な人もいますし、自力で自分の人生も変えることで短期間で脱出する人もいます。

大勢の人生全体から俯瞰すると「中年の危機」なんて大事ではないのかしれませんが、私にとっては大きく重要な人生の転換期となりました。

日頃お世話になっているWikipediaでも「中年の危機」は冒頭で「中年期特有の心理的危機、また中高年が陥る鬱病や不安障害のこと」と記載されています。

Wikipedia「中年の危機」  人によっては深刻な症状になることは間違いないと思います。

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・欧米と日本の「精神状況」「中年の危機」の捉え方の違い

「中年の危機」の一般的な捉えられ方ですが、欧州と比較すると日本ではかなり「ネガティブ」なイメージであると感じています。

欧米では悩み事や苦しい時に比較的気軽に心理カウンセラーに相談する習慣があるようで、精神的な苦しさ・弱さを否定することなくオープンにしてプロに助けを求める合理性があります。

この「精神的な苦しさ・弱さを否定しない、オープンにする」と言うのは確かに自分としても簡単にできないと感じます。

なんとなく日本の武士道的な崇高な精神が影響していると感じてしまいます。

ひ弱な自分に武士道的な強さがあるとは到底思えないし、日本人特有の精神構造についての知識はありません。

「菊と刀」ルース・ベネディクト著、「武士道」新渡戸稲造著、「甘えの構造」土居 健郎著、などにヒントがありそうなので3連休でBOOKOFFで探して勉強してみようかな。昔購入したけど瞬殺寝落ちしたのでもう一度チャレンジ・・。

 

・社会的な中年の役割

40代前後の人は社会では中核を担う人間であり、その人間が「危機」に瀕していて精神的な疾患に陥っているという状況が社会を不安にさせると感じるのかもしれません。

40代であれば、女性も男性も会社などでは指導的な立場であったり、家庭では家事や家計を担う立場になります。

この40代前後が宇宙人の襲来でごっそり誘拐されたら、社会は相当な期間マヒするのではないでしょうか。

それだけ社会的に重要な存在が精神的に不安定で、今にも逃げ出しそうな状況だとは誰も思いたくないです。

しかし子供だけでなく中年も弱さはあって、これを乗り越えて成長して次の段階へ進み老後へ入っていくのがスムーズのようです。

下記のページで人間は「生涯続く精神的成長」があることを記載しています。

40代もまだまだ成長の途中段階であることが分かります。40代はまだまだヒヨッコのようです。

【中年の危機について-心理学より】

・弱さを許容できる社会へ

日本の欧米化がすべて良いと思いませんが、この精神的な弱さを否定しないという考え方は日本でも広く受け入れられるべきことだと思います。

特に複雑になってきた現代のストレスフルの社会では「精神的弱さをオープンできて、否定しないで、許容して、プロに解決を依頼する」ということは必要不可欠なことになってきていると思います。

私も悩んで妻に相談して「中年の危機なのでは?」と指摘された後、時間はかかり抵抗はありましたが心療内科に行きました。

これと言った抜本的な解決はしませんでしたが、状況を話しているうちに自分でも整理ができて医師にかかっているという安心感もあって少し楽になりました。

もう少し気楽に相談できる相手・手段があるといいなと思いましたし、肉体的な弱さだけでなく精神的な弱さについても理解を広める必要があると感じました。

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