世の中のサラリーマンは仕事にどれだけの「やりがい」を感じているのであろうか。通勤途中、特に月曜などはあまりにも会社に行きたくなくて、現実逃避ギリギリである。
それは仕事のストレスもあるが、同じ電車で一緒に通勤している大量のサラリーマンがキチンと会社に向かっていて、外見からはみんなやる気に満ちて戦うサラリーマンに見えてしまうことも原因としてある。中には憂鬱そうにしていていかにも会社に行きたくなくてやる気のなさそうな人を見ると同類だなぁと思って安心する。
ところで週5日、年間で240日程度!!会社に行くわけだが、会社の仕事にやりがいや楽しさを少しでも感じていれば、週5日の勤務もそんなには苦にはならないだろう。もしくは特に何も感じずに淡々と通勤して仕事のできる人は問題ないかもしれない。
しかし会社、仕事、人間関係に少し手も苦痛に感じている人は、一体どうすればいいのだろうか。
苦痛が継続すると心のエネルギーが減少してします。神経をすり減らし、消耗させているので、休息するか何かも補充できなければ枯渇してしまい、カラカラになったときには、故障してしまう。機械と一緒で時々休ませて、メンテナンスしないと心も体も持たない。
これまで二十数年働いてきたなかで、なにかが枯渇してしまい仕事だけでなくプライベートにも支障を来してきた人を見てきた。会社を休みがちになり、最終的には来なくなってしまう。
その人達とは親密ではなかったので、日々の変化を感じることはできなかった。身近にいても気がつかなかったかもしれないが。
人類の文明は発達してきたし、便利な道具、ITも急速に進歩してきて人が関わる作業は楽にって来たと言われているが、実はその逆で社会が複雑になってきた分、単純作業も増加していて、それを管理する人間の業務も複雑になってきているのである。仕事は少しも楽になっていない。
植木等の「サラリーマンは全く気楽な稼業」そんな時代があったの?と思うほど今のサラリーマンは追い詰められている。業務は複雑になってきた上に、グローバル化が進んで、株主・利益重視の世知がない会社経営が必要になってきた現在はサラリーマン、個人にかかる負荷が増えてきている。そして複雑な業務をこなしている個人のストレスや心の状況は本人にしか分からない。
仕事や業務フローでは、前から見える化というキーワードはよく出てくるが、人間の心の状況の見える化はまだ実現されていない。
できれば人のストレス耐性を数値化して、その数値が一定値を超えるとイエローゾーンやレッドゾーンになるのが見えるといい。あまり心の中が丸見えになると自分の中の不道徳な考えや小悪魔の存在がばれてしまうので困るが、自分の状態を客観的に見えるのは今後必要になるのではないかと思う。健康診断でこのような検査項目が出てくるいいのだが。