学校、会社に行きたくない日は

保育園、幼稚園から始まり、会社員で定年まで働くとしたら、延べ60年近くは朝起きて、夕方近くまで肉体的に拘束されることになる。小学校の時にあと50年、朝起きて夕方まで拘束される生活が続くことを想定して絶望に感じる子供はそうはたくさんいないと思うが、とにかく目先の拘束時間に対する苦痛に逃げたくなる気持ちは誰にでもあるはずだ。

しかし人間の適応力は素晴らしいもので、学校なり会社なり行ってしまえば思ったよりきつくないことが多い。この場合は軽症で、単純にサボりたいと思っているだけか、過剰になにかを不安に感じていただけなので、現地に行ってしまうことで大抵は解決する。

しかし実際に無理やり行ったところで、苦痛が継続する重度の場合はなにかしら深刻な原因(本当に嫌な人がいたり、きつい仕事、状況)が存在していると思われれる。

・学校の場合 : 友達関係の問題の比重が高い。いやなことをいうやつ、仲間外れにしようとするやつ、集団行動ができなかったりなど。同じクラスであれば同じ年齢のため、上下関係は存在していないはずであるが、集団になると上下関係を作りたがる。ほとんど意味のない上下関係であるが、狭い学校生活の中では善悪や他人に迷惑をかけるなどの常識が少ないため、この上下関係が非常に重要なのである。

・会社の場合 : 仕事か人間関係。学校と異なるのはほとんどの人間関係に上下の区別がついていることである。日本では年功序列と実力主義が拮抗していて、会社によって様々だがとにかく会社組織に所属している以上は年齢の上下含めた、上下関係抜きではなにも始まらないので、その分問題は多方面に渡っている。

学校は義務教育9年+高校大学大学院9年くらいで最大18年くらいは学校組織に所属することになる。一方会社は約40年。会社員生活の方が圧倒的に長いが、大人になっている分、見解が広がっているし、お金もある程度自由になるので逃げ場が多い気がする。

しかしブラック企業に入ってしまい、視野が狭くなって、その場から逃げることができなければ、牢屋のような学校と一緒である。

鎌倉の図書館のツイッターで何年か前の夏休み8月末に「学校が辛くて行き場がなければ図書館においで」という心に染み入る内容が発信されたが、これは子供が学校という牢屋に精神的に閉じ込められていることを知っているからこそ出てきて考えである。

この精神的閉塞感が常に付きまとっていて、大人になっても自由に生きていけないことがある。その時々の精神状態で左右されるがまったく自由でないと感じる時と、なにかのきっかけで自由を感じるときがある。この自由を感じる時の状況、気持ちを分析して再現ができるように研究をしておきたい。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です