6月18日夜、新潟で最大震度6の地震が発生した。ちょうど1年前の同日に大阪北部地震があったと元上司が教えてくれた。
関西に転勤してから4年のうちに、いろんな出来事が起きているし、何よりも「中年の危機」真っ最中の自分自身に余裕がないためか、1年前の大阪北部地震がずいぶん昔のように感じられる。
ただ、記憶を掘り起こして、地震当日のことを思い起こしてみると意外と当時のことが思い出されてきた。
2018年6月18日の朝いつもの電車をホームで憂鬱気に待っている時に突然揺れた。とっさの判断もなくただ茫然と揺れが収まるのを待っていた。いつも通り寝ぼけているし、すぐに収まるだろうと希望的観測もあったと思う。
そうこうしているうちに、乗車する電車は、何事もなかったかのようにホームに滑り込んできたが、周りの通勤、通学の人たちは当然、ザワザワしながらスマホチェックに忙しくしている。
状況がわからないし、この程度であれば問題ないだろうと思い会社に向かうこととして電車に乗り込んでみたが、一向に動き出さない。震源地の方の情報がわからないし、そのうち動き出すのだろうとタカをくくっていたが、結果的には夕方に全線運転再開するまでその電車は最寄りの駅でずっと待機していたのである。
とにかく初動をどうするとか全く意識できず、茫然と時間が経つのを待っている間抜けな会社員であった。
家族に連絡して無事を確認したが、電車が動かないし、大阪北部のほうがかなり酷そうな情報を確認してほどなくして自宅に戻った。再度子供の安否を確認したり会社の従業員の状況を確認して、まずは午前は自宅待機にしたりなどありきたりの対応しかできなかった。
自宅に戻り、テレビを確認したところ高槻の方は相当の被害が出ていることが判明し、電気、水道などが不安定なことを感じて午後一に近くのスーパーに行ったが時既に遅く、水は売り切れ、パンや総菜もほとんどなかった。
淡路阪神大震災の教訓なのであろうか。住民の初動の早さには少し驚かされた。
今回の地震の名称は不明だが、新潟では人的な大きな被害がでていないようなのでひとまずは安心である。しかしやはり地震の多い国であることを改めて認識させられた。
備えあれば。とはよく言ったものである。以前少しだけお世話になったボーイスカウトでも標語として「備えよ常に」と言っていたのを思い出した。
この言葉は幸せで裕福な日本に対する戒めの言葉でもあるかもしれない。自分のことは自分でやる。なにかに頼って、何も考えずに生きていると緊急時に対応できなくなる。常に危機意識を持ちながら「備える」=「準備をする」を少しでも実践するべきである。