日本人とは縁の薄い人種問題だが、抑圧された環境は日本人会社員も同じである

日本とはほぼ無縁の人種問題について

飛行機に乗ると目の前に画面があって最新の映画が選び放題ということでどうしても鑑賞してしまう。

場合によっては睡眠時間を削ってまで映画を見てしまうので出張中は常に睡眠不足ということがある。海外出張なのでそこそこのミッションはあるのだが仕事に力が入らないというか目の前の誘惑に負けて映画をどうしても見てしまう。意思が弱すぎる。

ところで鑑賞する映画はハリウッド映画の完成度がやはり高いので満足度が圧倒的に高い。
派手なアクション系で「正義は勝つ系」も後味が悪くはないので鑑賞するが、人間ドラマ系、SF、サスペンス、恋愛もそれなりにプログラムに配分されている。そしてその中で人種を扱った映画は必ず一定数あるようだ。

昨年飛行機で「LUCE」と言うか題名の人種系映画を見た。
冊子にはサスペンススリラーとイマイチピンとこないうたい文句が出ていた。

内容はアフリカ紛争地域で黒人少年兵として育った子供をアメリカ人夫婦が引き取って育てていくというもの。

非常に優秀に育って高校生になった元少年兵はア充そのもの。その少年兵の過去や黒人であることによる偏見や差別を見る方が苦しくならない程度に上手に見事に描いていた。年をとっても不思議にキレイなナオミ・ワッツも出演していて見応え充分であった。

映画では高校生になった元少年兵が過去を乗り越えて心身ともに優秀な生徒として人種問題に直面していく内容。黒人ということで黒人の先生から過度な期待をされ、その中でも人種問題の中で出る杭にならないように「黒人としてふるまい」を強要するような場面もあり人種問題の闇の深さを改めて感じることになった。

抑圧された環境で長く生きていくと、その環境の枠内でいかに上手に過ごしていくかが最重要になってくる。

その抑圧された環境を壊して枠組みを変えることなんて恐ろしくて考えもしなくなっていくのかもしれない。

実際自分の今の環境もそんなには変わらない。見えない鎖で会社に縛られて毎日通勤して生活費を稼いでいるのである。確かに便利で快適な生活ではある。これを放棄したくなくて何とか守ることが最優先になっておりから今の生活を変えることに恐怖を感じているのである。

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