全仏オープン 錦織選手の奮闘と上位選手との格差

少し前にテニススクールに通ってテニスのハードさを改めて認識して、肩が上がらないくらいになってしまったにもかかわらずやはりテニスのことが気になってしまい、全仏オープンを見ている。

自分の興味のあることやよく知っていることについてはいろいろ思うところが出てくるものである。

一方、自分の興味のないことや知らない事柄についてはほとんど目にも耳にも入ってこないしビックニュースがあったとしても思うこと感じることもないのである。薄情なものである。

ところで2019年の全仏テニスは大坂なおみ選手が敗退したことで、錦織選手に希望を託された。シードもついているし、世界ランキング7位ということもあり、「がんばれ錦織、優勝目指して」のようなうたい文句がテレビの左上に表示されていた。

確かに世界ランキング7位なので、対戦する選手や、状況によっては優勝も射程圏内なのかもしれないがここ数年のテニスの特に上位3選手は桁違いの強さを誇っており、普通の状況ではとてもその3強を切り崩せそうな感じがしない。

そして迎えた準々決勝で錦織選手は3強の一人のクレーコートの猛獣?(ナダル)と対戦したのであった。残念ながら錦織選手は負けてしまったが、結果からみれば順当な結果ではあったし、試合内容としてもとてもいい勝負をしたといった感じではなかった。

敗因はいくらかある。錦織選手はナダル戦までに2回ものフルセットを戦って、かなりの体力・気力を消耗していたはずである。万全の態勢であればいい勝負をしたかもしれない。確かに万全の時の錦織選手は強い。そして驚異的に粘り強い。フルセットまで行けば勝率も上がるくらい粘りがすごい。

しかしトーナメント式である以上、シードが付いていても途中は強い選手に勝っていかなければならい。勝ち上がっていくにつれて日程はきつく、休息は少なくなるし、相手は格段に強くなる。しかも試合会場によっては、「ホーム」「アウェイ」だけでなく、人種差別もあって、時にはブーイングも発生するというから穏やかではないが、そのような雰囲気の中で集中力を切らさずに、いいメンタルを維持し続けることは相当タフでないといけない。練習も必要だろうし、人間である以上はやはり経験がものをいう。

本当の実力があれば、ベスト4か8くらいまではセットを落とさずに、最小限の体力しか使わずに勝ち上がることができるだろうし、そうすればベスト4,8以降に神経と体力を集中できる。

意外とシード選手が、初戦を落としたりするのは、ベスト8以降のことしか考えておらず、目の前の伏兵に足元をすくわれてしまうからだ。

ところで錦織選手であるが、強くて粘りがあって素晴らしいプレーを見せてくれている。この驚異的なあきらめない心を少しでも真似できれば会社の仕事など大したことではないと思わせてくれる。あのギリギリの状況でのプレーは相当な練習量に基づくものだろうし、そう簡単に会得できるものではないと思ってる。

そうなるとやはり上位3人は、持っている素質の何かが違っているとしか思えない。努力では追いつけないなにかが・・。

 

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